名古屋Ruby会議01に行ってきました

名古屋Ruby会議01に行ってきました。

会場のウィンク愛知は名古屋駅前ミッドランドスクエアのそばの好立地できれいな会議室でした。定刻に実行委員長のマツモトさんの挨拶でスタート。

午前中はビジネスセッションということで、まずEC-Oneの最首さんから他言語ECサイト構築事例の紹介。Amazonクラウド環境上へのシステム開発そのものもさることながら、中国向けのインターネット販売というビジネスモデルが興味をひきました。

続いてRubyBussinessCommonsの片山さんからMap-Reduceの解説。Key-Valueストアについては先日のOpenSourceConferenceでマツモトさんから話を聞いているはずなのにすっかり頭から抜け落ちてました。いやはや。隣の席の人と30秒話しあって反省ですねこれは。

さらに続いて内山さんの3DデーターソリューションでのRuby活用事例の発表。既存のツール群をつなぐグルーとしてRubyを利用されたとのこと。社内勉強会の推進やアジャイル手法の導入などとからめて大変興味深い発表でした。僕の少ない経験でも、ハードよりの方の方が開発やテストを効率化する(というか、やりたいことをやる)ための工夫を積極的にするなあという印象があります。見習いたいです。

お昼は田村さんに大名古屋ビルヂング地下の八角というお店につれていっていただきました。量が多くてお手ごろな価格で満足しました。いろいろなお話させていただきましたが、やはり次はiPhoneですかね。

会場に戻って午後イチのセッションはまず、ささださんからRubyのメモリ管理について、これまでの課題と対策、そしてこれから。ガベージコレクションの性能向上を品質を保ちながらいかに行うかというお話で、たいへん興味深く聞きました。課題設定と対策が論文として発表され積み重ねられていっているんですね。こういう学会のシステムもまたひとつのコミュニケ−ションのかたちなんだなあと思いました。

続いて浦嶌さんからユーザーレベルテストのフレームワークCucumberの紹介。テストをフィーチャーとシナリオとステップに構造化して、ステップの工夫により、テストをほぼ自然言語で記述したように書けるということです。すごいなあ。RSpecがオブジェクトの振舞いを記述するものならばCucumberはシステムのそれであり、その視点を意識してテストを育てること。Cucumberというプロダクト名の意図を、胡瓜が育つ土壌を作ること、と理解する、というくだりが印象的でした。

ちなみにセッションの後と懇親会で、浦嶌さんと、同じく東京から来られていた和田さんとお話しさせていただくことができました。資産価値を考えたときに、テストにはどこまで書いていいか。例えば内部要因によるエラーケースはユーザーテストに書くか?なかなかこれだという答えはないのだと思いますが、なんのためのテストなのか、誰にとっての資産価値なのかを考えることで、整合性のある状態を保っていくのかな、というような話をしました。

休憩を挟んで次のセッション。gabuさんから、Rubyを使ったLifeHack10連発、とみせかけて、Ruby1.9のメリットの紹介。1.9の新機能のメリットをいかにもよさげに楽しげに説明する語り口がよかったです。この発表を含め、あちこちの発表で、やりたいことがすぐ記述できるのがいいという話がされていて、このあたりがやはりRubyの大きな魅力なんだろうなと思うと同時に、そのうれしさが伝播する場が形成されていることも魅力だと思ったわけです。それ自体もRubyの持つパワーなのでしょうか。

続いてかたぎりさんからメタプログラミングDSLRubyRailsの間にあるものつなぐものとしてこのテーマを選ばれたということで、いつも通りとてもわかりやすい発表でした。Rubyが内部DSL向きであると考えられる理由について、僕も実感したい。僕はまだRubyの勉強を始めたばかりなので精進します。Ruby東海の勉強会にもできるだけ行きたいです。

さらに北村さんからチケット駆動開発Redmineの紹介。名古屋アジャイル勉強会の紹介もしてもらってありがとうございました。タスクのinputとoutputが紐付くトレーサビリティが大きなメリットとのこと。僕はちょっとだけ個人的にタスク管理に使ってみて、やっぱり紙カードの方がいいやと止めてしまったヘタレなのですが、リポジトリと連携できること、ドキュメントまで含めて統合管理すること、コミュニケ−ションツールとして最大限に利用することを意識したら、先々グループで使用できそうなイメージを持ちました。

最後はライトニングトークス/コミュニティアピールのセッション。Terurouさん曰くDLRラブと。愛は大事ですよねえ。岩田さんからDella.jsとサイ本の紹介。僕も勉強しよう。豊吉さんははてなパトランプの連携デモ。焼き付いちゃって専用とか爆笑。角谷さんいわく「LTでデモするやつは伸びる!」だそうで。マツモトさんからはRHG読書会の紹介。Webで原稿が読めるなら僕も読んでみようかな。自分のC力がどのくらいなのか分かるかもしれないし。玉山さんからCSNagoyaの紹介。お世話になっております。3年後に役立つ(かもしれない)っていうのがやはりすばらしいですよね。西尾さんから栄養管理サイトのご紹介。やりたいこととできることをむすぶRubyという図式がここにも。伊藤さんからPython東海ご紹介。Pythonはちょっとかじっただけですのでいつかまたやりたい。かくたにさんからは日本Rubyの会第6期の活動について。未曽有のピラミッドブームとコミュニティのありかた。あらためて貢献ということについて考えました。かたぎりさんからはRuby東海の紹介。僕もGoogleGroupには登録したのでぜひ参加していきたい。本も先日貰ったし。そして最後に河合さん。macの呪いにかかってネタばれになってしまったのはアレでしたが、FLOSS, NGB and NGKの3つの呪文で名古屋をsurviveしていきます!

せっかくなので記念にオフィシャルTシャツも購入しました!

懇親会はエンジンがかかるまでちょっとシャイな気分がしたりするものですが、次第にほぐれてきて楽しい時間がすごせました。Rubyのカンファレンスであるということと、名古屋のコミュニティの場であるということが、気持ちよくあいまっていたと思います。

大規模なカンファレンスが毎年東京で行われているうえに、地域でのカンファレンスも積極的に行われている。Rubyが持つその求心力の秘密を僕はまだ理解しきれいていないですが、でもRubyにはなにかとなにかを結びつけてなにかを起こす力があると感じました。引き続きそれを見つづけていきたい。名古屋Ruby会議にはまた次もぜひ参加したいです。スタッフのみなさん(見事な運営でした!さすがです。おつかれさまでした)、講演者のみなさん、会場と懇親会の場でお話しさせていただいたみなさん、ありがとうございました。

(#nagoyarubykaigi01)<-で、これってここに書けばいいの?