トップダウンのアジャイル導入とボトムアップのアジャイル導入

参加しました:【Scrum Inc.+DENSO+KDDI/ESM】Scrum勉強会 in 名古屋
https://esminc.doorkeeper.jp/events/71846

Scrum Inc.副社長によるスクラム概説、KDDIデンソーの大規模アジャイル導入の事例を聞くことができて、とても勉強になりました。ありがとうございました。KDDIデンソーの、デジタルシフトへの危機意識が印象に残りました。

Scrum Incのコンサルタント/トレーナー、各社のアジャイル導入主要メンバーは、スクラムをフルセットで導入して、生みの苦しみを乗り越えれば必ずうまくいく、と言っていました。へんに部分的に取り入れたり、ちょっと混乱が生じたからといってスクラムの型を外れてはいけないと。

ちょっと思ったことは、これは普遍的に正しい手法とまではいえず、トップダウンの場合のベストプラクティスなのではないか、ということです。KDDIデンソーはトップが危機意識を持っており、トップダウン改革が行われたわけで、一次的な混乱は吸収することができるはずです。であれば、正攻法で導入するのが「正解」でしょう。もし、これがトップダウンではなく、ボトムアップで草の根的に導入するのであれば、現場の混乱はまずいです。現場メンバーの反感を買ったり、混乱が上層部に見えてしまうと、なに勝手なことやっているんだと活動をやめさせられてしまう。この場合は徐々にアジャイルにしていく、というアプローチの方がよいでしょう。

アジャイルを取り入れるならフルセットで、というのは、トップダウンで入れるようなユーザ企業の体験談であり、そんなユーザを主要顧客にしているコンサルタントの言い分だと思います。草の根で取り組みたい方は、そういう指向の地域勉強会なんかをあたるといいかもしれませんね。どの道で行くのもありで、自覚的であればいいのではないかと感じた次第です。