針金ハンガーのなぞ

休日、洗濯物を干している家内が「ハンガーが一本持ってきて」と僕に頼む。僕は洋服箪笥の中を探すけれども空いているハンガーはない。しかたがないので、かかっている服を重ねたりしてなんとか空きハンガーを捻出する。

そういったことがしばしばある。クリーニングに服を出すたびに針金ハンガーを貰っているはずなのに、なぜ余っていないのだろう。不思議だ。ずっとそう思っていた。

今日たまたまそれを家内に話したところ、「余った針金ハンガーはクリーニング屋さんに返しているから」。「必要最低限のハンガーしか家にはないよ」と。そ、そうでしたか。知らぬは亭主ばかりなり。

貰うばかりで処分しなければあふれかえってしまうわけで、定期的に処分しているというのは考えてみれば当り前のことだ。どちらかといえば僕が抱えていた疑問の方がどうよなのだが、どうあれびっくりしたことであった。ずっと一緒に暮らしていてもいまだにこういうことがあって、家族の妙味というものなのでしょうか。