リチャード・バック

かもめのジョナサン (新潮文庫 ハ 9-1)
イリュージョン (集英社文庫)

リチャード・バックの『かもめのジョナサン (新潮文庫 ハ 9-1)』は巻末で訳者が指摘してるように、多くの人の自然な営みを外側のこととしてしまっているのはやはりイタイ。時代的に仕方ないのかな?けれどそれを差し引けば、自分が変わることで世界を変えることを簡潔に描いた寓話としてよいですね。この間思い立って二十年ぶり?位に読み返しました。

で、同じ作者の『イリュージョン (集英社文庫)』の方は、そのあたりの反省がよく活かされて書き直されているのかなと思います。結構好きな本です。けど、アングラ感が薄れてしっかりした分だけ、結局こういう話を本で読んでどうなの、とか思っちゃう部分もあったりして、まあ、このテーマは難しいですね。