TPSとAgile/5S

平鍋さんが「TPSとAgile」というテーマでブログに記事を書かれている。また坂田さんもTPSとXP2について書かれている。この御二方でこのテーマというのはまさに待望というべきもので、どちらも今後が大変楽しみだ。

さて坂田さんも書かれているが、TPSでは人を活かすこと(人財育成)が重要なコンセプトになっている。だから「5S」にしても、整理整頓を通じて

  • 作業し易くする

はもちろんだけど、それだけではなくて、

  • 作業を改善し易くする

を経て

  • 改善を繰り返し行っていける人が育つ場をつくり易くする

というところまで含まれている、と考えたい。不要なものを捨てるとかよりよい配置を模索して変えてみるとかというのは変化を生み出すことで、対象が自分達のものでなければ難しい。忙しいとかさまざまなしがらみがあるとか立場がどうとか、そういう現実のなかでなにかを変えていくということは時に大変なことだが、それを志向することに重要な意味がある。そういう意志を持ち、そういう行動をとる、そうすることがチームに対する貢献であり自己実現でもある、そういう場がある、それらから得られる利益は小さくないと思う。せっかく5Sに取り組むならそういう視点を持つことで、より面白く取り組めたりしないだろうか。

ところで、5Sの対象は資材だけと考える必要はないと思うけれどどうだろう。例えばプロセスやコミュニケーションも、ケアされてしかるべきなのは言うまでもないし、それを改善し続けるチームでありたいと思うでしょう?整理整頓という言葉はアンマッチかもしれないし、言葉の範囲を広げ過ぎて混乱を招いてしまうだけかもしれないのだが。