名古屋アジャイル移動図書館「テスト本」ブックトーク会

今回のテーマはソフトウェアテストということで、以下の二冊の本を読みました。

「実践アジャイルテスト」

先日のAgileJapan2015でのJanet Gregoryさんの講演が強く印象に残っています。その状態で改めて読んでみると、とても示唆的な本だと感じられます。今日は特に、アジャイル開発ではテストはどのように行うのか?という疑問を軸に読みました。曰く、イテレーションに入るストーリーを特定し、それを掘り下げます。ストーリーを理解することはテストを形作ることであり、プロダクト開発とテスト開発は相互に作用しながら進んでいくということです。テストは「軽いテスト計画」に基づいて、テストマトリクスやメトリクス、トラッカーなどを利用しながら、実行しながら成長させていく感じでしょうか。エコシステムというメタファーが思い浮かびます。

ソフトウェアテストPRESS Vol.1

ソフトウェアテスト入門を読みました。テストの目標レベルという話があり、ユーザー要求と欠陥、仕様と設計・実装、という軸があることを理解しました。仕様と設計・実装の軸のテストは主に開発者が担い、ユーザ要求と欠陥の軸のテストは主にQA担当者が担うのかなと思いました。欠陥に着目するテストは古典的なテストの主目的だと思いますが、今日的にはこれはテストの主目的ではないような気もしますし、いや探索的テストとか今日でも重要だよ、ということも言えるかもしれません。
短納期対応型のテストプロセス管理という記事ではW字モデルの説明があり、「上流工程から開発チームとテストチームが一緒に仕様を考える」とあります。このあたりはアジャイルにも通じるものがありますね。アジャイルであれウォーターフォールであれ、要求や仕様が決まらないのはよくあることなので、それ前提(それをある程度許容できる)方法・手法が望まれると思いました。