娘の大学の就職説明会/懇談会に行ってきました

そのメモです。

総論

  • 入試レベルでいうと本学はそんなに高くないが、それが意味することは、入学前の時点で、試験時間内に表現をそれなりに仕上げることが比較的上手な人とそうでない人がいるということ。それは大学の目的からして、なんの問題も限界でもない。本学には時間をかければ表現できる人、磨かれていない原石が来ていると認識している。
  • 流行や技術動向は変化するけれども、コンテンツを消費する社会であることは当分変わらない。だから、コンテンツ(とその素材)を作れる人に対する需要はある。
  • 一昔前までの芸大というと個人的な技術と内面の深堀りというイメージがあった。今は組織としてコンテンツを製作するビジネスのなかでどうプレゼンスを発揮するか、というような観点で指導している。

クリエイターという仕事にどう就くか

  • ゲーム業界などそうだけど、ゲームビジネス自体は当たれば大きいがロングテールになっていて、出資者と製作者が別れる構造になっている。クリエイターは製作に専念する形の分業。あたってもそんなに大きくもらえないけど、他人のお金で失敗作を作れる。
  • クリエイター職を目指す人はポートフォリオを持って自分を売り込みにいく。ポートフォリオはとても大切。作り方(デザインのパターン)などある。授業や支援センター講座等で指導もする。肝心なことは、見せる相手にマッチする価値を自分が提供できることを示すこと。単なる作品集ではない。逆にいうと、相手のニーズにあっていないポートフォリオはだめ。
  • ポートフォリオに4年間に製作した課題を収めて、成長(とその先の伸びしろ)を示すというのは?あまりおすすめできない。全部見てもらえるとは限らないし、そこまでじっくり見てもらえるともかぎらない。最初に最高作を置くのがよいくらいなので。
  • デジタルクリエイターの需要は多い。どうしても地元で、ということだと若干厳しいが、東京も可なら仕事はある。優秀な人は引く手あまた。デザイナーは学歴関係ない実力の世界。大学は箔をつける場ではなく腕を磨く場。
  • ゲーム業界など慢性的な人材不足。デジタルサイネージの普及が後押しして広告関連も活況。アニメ業界も3DCG化が進んでおり構造が大きく変わる。こちらもクリエイター需要ある。3GCDはあらゆるものの素材として需要があるのでクリエイター需要ある。
  • 仕事での製作は必ずプロジェクト(チーム)作業。ディレクション(企画、プロデュースなど)ができる人材に対するニーズ強い。協調性とリーダーシップは大切。
  • 授業やゼミでやったことそのものの技術が求められていうよりも、それを含めた創作(しかもチームでの創作)ができる、ということがプレゼンス。だからたとえば、プロジェクションマッピングを大学でやったとして、そのことをポートフォリオに載せた時、そのどの部分を自分がやったのか、そこからなにを学んだのかを話せること。

デジタルメディアコースについて

  • 三年次生と四年次生を混ぜて10〜15人くらいのゼミを構成している。一年次からひとり1台のPCを与え、制作環境(アプリ等)も揃えており、週7日9時から21時までいつでも自由に製作できるようにしている。このあたりが特色で、かなり恵まれた環境といえる。
  • 今はデジタルメディア専攻でなくても製作にPCを使うのはあたりまえになってきた。そういう中でデジタルメディア専攻は、基礎から先端までカバーしたいので扱う範囲がとても広い。一年次ではまだやりたいことが絞れなくてもいい。いろいろ積極的にやってみること。二年次で徐々に自分の方向性を固めていって、三年四年で深堀りする、という流れを想定している。

就活とキャリア支援センター

  • 就職に関しては、キャリア支援センターにコンタクトを取ってください。支援センターは内外の講師を招いた各種講座を行っているし、随時個別の質問や相談に応じている。とにかく気軽に来てください。
  • なんでも相談にのります。親や友人には話しにくいことでも大丈夫です。