名古屋アジャイル移動図書館「アジャイル手法スクラム」ブックトーク会

スクラム 仕事が4倍速くなる“世界標準”のチーム戦術

スクラム 仕事が4倍速くなる“世界標準”のチーム戦術

まえがき、目次、解説、あとはパラパラめくって目についたところを拾い読みしました。

本書を書いた動機:ITの世界で、計画主導のウォーターフォール式はうまくいかない。進化的で適応的なスクラムを考案し、定番となるまで普及した。しかしIT界以外では知られていない。そこで、スクラムを広く紹介するべく本書は書かれた。

スクラムトヨタ生産方式(「ムダ」の概念、改善)、OODAループ(フィードバック、適応)などをベースに考案されている。

継続的な改善を旨とし、プロジェクトの完了を待たずにフィードバックを得るための工夫を多く行っている。

感想:思っていたよりもソフトウェア開発方法としてのスクラムを説明している本だった。もっとスクラムを一般化して説明したり、IT界以外での適用事例を書いた本かと。
野中SECI理論や、NEW NEW論文とのつながりが説明されるあたりはちょっと感動的だった。


アジャイル開発とスクラム~顧客・技術・経営をつなぐ協調的ソフトウェア開発マネジメント

アジャイル開発とスクラム~顧客・技術・経営をつなぐ協調的ソフトウェア開発マネジメント

野中論文が気になったので、第8章 竹内・野中スクラム論文再考(「新しい新製品開発ゲーム」)を読みました。

  1. 不安定な状態を保つ(完全な計画なしでプロジェクトを始める)プロダクトバックログ
  2. 自己組織化(自主性のある自律的な組織)開発チームとスクラムマスター
  3. 開発フェーズの重複(工程を区切ると一見リスクは減るが、不自由になる)コミュニケーション
  4. マルチ学習(さまざまな次元の学び。個人、グループ)業務、開発技術、マネジメントそれぞれに関する学びと成長
  5. 柔らかなマネジメント(自己、相互、愛情)サーバントリーダーシップ、自己組織化されたチーム
  6. 学びを組織で共有(プロジェクトの学びから組織改革へ)SECIモデル

組織は成功体験を制度化する。すなわち変化に弱くなる。→どう抗うか?「実践知リーダーシップ」?調べてみる