ラブ&マーシー 終わらないメロディ

を観てきました。@センチュリーシネマ。アメリカのロックバンド「ザ・ビーチ・ボーイズ」の中心人物であるブライアン・ウィルソンの伝記映画です。

ジョン・キューザックのブライアンは視覚的にはちょっとムリ感ありますが、他は大丈夫です。60年代のブライアンの苦悩と逡巡がどうにも救いがないのですが、並行して描かれる80年代のブライアンを救い出すメリンダという希望はぐっときます。全部知ってて見ましたが感動的でした!コーラスをキメてどや顔するビーチボーイズのメンバーとか、ブライアンを思いやるデニスとカールとか、誰が聞くんだ犬かのマイクも含め、ブライアンを心から心配する周りの人たちとかホントたまらないです(ヴァン・ダイク・パークスには悪いことした気はする)。あと2回くらい見たい。DVDでたら買います。断片が残っているペットサウンドやスマイルの素材テープの録音風景の動くやつが見れる!わけで、萩原健太も言ってるけど、おーあのシーンが動いてるすげー、でした。ブライアンの半生や作品を知らない人が見たらどう思うかは僕にはちょっと分かりません。
それにしても、表題の「Love & Mercy」はユージン・ランディとともに作成したアルバムの曲。映画で描かれてますが、ひどい目に遭いながら作ったアルバムです。僕だったらそんな時の曲は二度と歌いたくない、というか辛くてとてもじゃないが歌えないと思うんです。ですが、ブライアン本人も(確か見に行った日本公演でも)歌っているし、人間関係のいざこざなんかより、音楽を愛する気持ちの方が強いんですね。もう死んだほうがましと思うけど死んだら音楽できなくなると思うとどうしても死ねなくて生きてた、みたいな発言もあったように思いますし。人生踏み外した直接の原因スマイルを後に完成させちゃう人だから本当は強い人なのかもしれない。っていうか間違いなく強い。音楽を愛し、音楽に愛されてた人だということは間違いない。長生きして、たくさん音楽してください。