裁量労働はよっぽど勝ち目がある人だけがすべきで、政策として推進するのには僕は反対

僕が働いている会社では「期待を上回る成果を上げた」場合に高い評価がされる。「期待と同程度の成果を上げた」では高い評価はされない。そういう制度になっている。
これから裁量労働を選択する(適用される)みなさんの会社ではどうだろうか。
裁量労働の場合、定時までやって上げられるであろう成果は期待と同程度の成果であって、その程度の成果で早く帰ると高い評価はされない。高い評価を得たかったら、定時までやって上げられるであろう成果よりも高い成果を上げなければならない。
加えていうと、裁量労働は管理職に準ずるリーダーに対して適用されるので、もともと高い成果が期待されている人たちなのだ。そこに裁量労働を課すのはほぼまちがいなく労働強化になる。
高い成果を上げるのが当然で、長時間労働で時間に対する保証がなくとも、与えられたミッションのためには献身的に働く。その態度が求められる。僕の働いている会社は、裁量労働でそれなりの評価を得続けることが、管理職への昇給の暗黙の条件になってもいる。
このようなグレーな制度運営は僕の会社だけならいいが(よくないが)、他の会社だって似たりよったりだと思う。なので、裁量労働の推進拡大には僕は反対です。

(本記事はフィクションです)